【AIリアル活用事例】2025年3月末⇨4月頭のGoogle新機能!!一人税理士事務所×Gemini 2.5 Pro!!

2025年度税制改正が成立し、改正論点の対応など税理士の業務は増すばかり。
情報インプットや事務所管理も重なり、効率化は待ったなしです。
そんな私の最強のパートナーが、超進化を遂げたGoogleのAI「Gemini」。
この記事では、網羅的な解説ではなく、私が一人税理士事務所で「実際に使用している」Gemini 2.5 ProやGoogle Workspaceの新機能に絞って、リアルな活用法をご紹介します。

  税制改正、情報収集…一人税理士事務所の増大する業務

2025年度税制改正が3月31日に成立、翌4月1日から施行されましたね。
今年は所得税の年ですが、(昨年の定額減税にさすがに懲りたのか)令和7年中の毎月給与の源泉徴収には影響させず、年末調整や確定申告で調整する方式になりました(この辺りの改正論点は後日詳しく記事にできたら・・・と思います)。
こうした税務関連の改正・情報のインプットはもちろん、AIの新情報、Google Workspaceの業務効率化ネタのインプット、さらに事務所の管理シート作成など、一人でやるべきことが、どんどん膨れ上がってきました。
もはや、より一層の効率化が必要に迫られている状況です。
そんな状況下で、私にとって「最強のパートナー」となのが、GoogleのAI、Geminiです。
最近のGoogleの進化は本当に止まらず、毎週のように驚くような機能が実装・解禁されています。

  超進化したパートナー!Gemini 2.5 Pro!

まず驚いたのが「Gemini 2.5 Pro」のリリーススピードです。
日本時間で2025年3月26日にGemini Advanced(有料版)とGoogle Workspaceユーザー向けにリリースされたかと思えば、その1週間後くらいには無料Gmailアカウントユーザーにも解禁。
体感的には、Gemini 2.0 ProがWorkspaceユーザーに解放されてから1ヶ月も経っていないのでは?と感じるほどです。
無料ユーザーへの早期解放は、Apple Intelligenceの日本語対応タイミングへの対抗策かもしれませんね。
無料版には使用制限がありますが、私自身、実験的に無料Gmailアカウントで試しており、実際に2回ほど制限がかかりました。
頻繁に使うなら有料版への検討も必要かもしれませんが、初めて生成AIを使ってみる方であれば無料GmailアカウントのGeminiがbestな選択肢ではないでしょうか。

性能と税務での活用実感

Chatbot Arenaの評価を見る限り、Gemini 2.5 Proは全ジャンルでトップクラス、総合点でもダントツです。
これが無料で使えるとなると「Googleさん、大丈夫か?」と心配になるほどの大盤振る舞い。
プロンプトを入れるとクルクル考えている様子は、Gemini 2.0 Flash Thinkingのような推論モデルを彷彿とさせます。
新モデルが出ると必ず試す定型の税務上の質問があるのですが、2.5 Proでようやく精度が90〜95点くらいまで上がってきた、というのが実感です。

ただし、どこまでいってもAIに100点満点は求めません(期待しません)。
生成された内容は必ず全て自分でチェックする。
これが生成AIと上手く付き合うコツだと思っています。
とはいえ、その進化は目覚ましく、税務だろうがスプレッドシートの数式だろうがプライベートな調べ物だろうが、とにかくGemini 2.5 Proに入れまくっています。

  【気になる挙動】Gems利用時のモデル選択、2.5 Proが維持?

以前、Gems(Gemマネージャの記事はこちら)を使用する際、モデルとしてGemini 2.0 Proや2.5 Proを選択していても、強制的にGemini 2.0 Flashに変更されてしまう挙動が見られました。
しかし、この記事を執筆している本日(2025年4月9日)時点では、2.5 Proを選択した場合、そのまま2.5 Proで動作しているようです。
これが正式な仕様変更なのか、たまたまなのかはまだ分かりません。
今後のGoogleからの正式な発表を待ちたいところです。

  待望!Google Chat連携とGeminiサイドパネル

Google ChatにもGeminiが搭載
GmailやGoogleドキュメントには昨年から実装されていたGeminiサイドパネルですが、待望のGoogle Chatへの日本語対応が実現しました(※Google Workspace Business Standardプラン以上)。

これは非常に大きな進化です。

未読スレッドの要約で時短
具体的に何が便利かというと、チャットの返信を考えてくれたり、チャットの内容を要約してくれる機能です。
例えば、社内連絡用スペースなどで未読が100件とか溜まってしまったスレッド。
そのまま見なかったことにして流してしまいそうな時もありそうですが、Geminiに要約してもらえば、短時間で概要をキャッチアップできます。
これは本当に使える機能となりそうです。

コストパフォーマンスの優位性
AI搭載チャットツールは他にもありますが、別途有料契約が必要だったり、さらにAI利用に追加料金がかかるケースが多いようです。
その点、Google WorkspaceのBusiness Standard以上に加入していれば、Google ChatのGeminiサイドパネルは追加料金なしで使えます。
チャットツールも色々ありますが、費用対効果を考えると、私にとってはGoogle Chat以外はもう考えられないのでは、という状況です。

  まとめ

今回は、一人税理士事務所で自分が実際に業務で活用しているGemini 2.5 ProとGems、Google ChatのGeminiサイドパネルについてご紹介しました。
増え続ける業務と情報インプットの波に対し、Gemini 2.5 Proはその高い性能でリサーチやアイデア出しを強力にサポートしてくれます。
また、Google Chatとの連携は、日々のコミュニケーションを効率化し、情報の見逃しを防ぐ助けとなります。
ただし、繰り返しになりますが、AIの回答を鵜呑みにせず、必ず自分で確認することが重要です(特に税務では!)。
これがAIと上手く付き合うコツです。
AIはあくまで強力な「パートナー」。その能力を最大限引き出しつつ、最終判断は自分で行う。
このスタンスで、これからもAIと共に業務効率化を進めていきたいと考えています。

皆さんもぜひ、Geminiの新機能を試してみてください。

税理士 今北有俊