連日のように飛び込んでくるAIの最新ニュース。
「次から次へと新しい機能が出てきて、正直もう追いかけるのに疲れた…」と感じていませんか?
お恥ずかしい話ですが、生成AIを業務にフル活用してきた私自身が、少し前まで完全に「AI疲れ」のどん底にいました。AIに時間を溶かされ、セキュリティの不安と隣り合わせでツールを試行錯誤する日々。
しかし、実はこの「疲れ」こそが、AIを本当に使いこなすための重要なターニングポイントだったのです。
本記事では、私がAIへの過度な期待(幻滅期)を乗り越え、自社のデータを守りながら生産性を底上げする「リアルな再構築」に行き着いたステップをお話しします。

終わらないアップデート。「AI疲れ」の正体
2026年7月1日、米国政府の輸出規制をクリアしてClaudeの「Fable5」が再解放されました。今は試用期間のような位置づけですが、Proプラン以上の人は従量課金なしで週の使用制限内であれば使えます。
さらに2026年7月17日には、Googleの最強要約AIとして名高い「NotebookLM」が「Gemini Notebook」へと名称変更するというビッグニュースも飛び込んできました。
凄まじいスピードで進化を続けるAI。でも、このスピード感、追いかけようとすると追いかけるほどしんどくないですか?
AIに「時間を溶かされる」罠
世間はAIブームですが、実際の現場ではこんなことが起きています。
- 聞かなくても良いことまで、ついAIに聞いてしまう
- 集計作業をAIに任せたらハルシネーション(嘘)が混じり、結局自分でやり直すハメに(チェック作業に時間をかけるとそれなりに効果はありますが)
- MCPやAIエージェントの悪用・乗っ取りなど、見えないセキュリティリスクへの不安
MCPなどの業務効率化ツールは確かに便利ですが、当事務所では「お客様のデータを守るセキュリティ対策」を第一に考えています。そのため、安易に外部アプリとのAPI連携を許可してセキュリティの壁に「穴」を空けるようなことは、執筆日(2026.7.18)現在、見送っています。これが、私がむやみに新しいツールを連携させず、Google Workspace内での連携を軸にしている最大の理由です。
(※便利だからと安易に外部AIと連携する危険性については、過去記事の【リアル事例】安全なAIを導入するには?シャドーAIを防ぐ社内ルールの作り方で詳しく解説しています)
AIはあくまで「確率」で言葉を出力するツール。1+1が必ず2になるとは限りません(さすがに1+1はおそらく100回やっても2が出るとは思いますが)。だから、1円のズレも許されない集計作業とはそもそも相性が悪いんです。
『SNSで時間が溶ける』現象は大人でもよくありますが、生成AIも全く同じ。「なんでもかんでもAIにやらせよう」とすると、時短するどころか余計な時間を費やす本末転倒な結果になることがあります。
ガートナーの「ハイプ・サイクル」で現在地を知る

IT業界には「ハイプ・サイクル」という有名な法則があります。新しい技術が社会に定着するまでには、以下のような5つのフェーズがあると言われています。
- 黎明期(イノベーション・トリガー): 新しい技術が登場し、実用性は未定ながらも世間の注目が一気に集まるスタート地点です。
- 過度な期待のピーク期: 成功事例が誇張して報じられ、「魔法の杖」のように過剰な期待が寄せられるブームの絶頂期です。
- 幻滅期: 理想と現実のギャップや課題が浮き彫りになり、「なんだ、意外と使えないじゃん…疲れた」と世間の熱狂が急速に冷めていく段階です。
- 啓発期: 失敗から学び、その技術の「本当の価値」や「現実的な活用方法」が徐々に理解され始める時期です。
- 生産性の台地: 費用対効果が明確になり、多くの企業にとって当たり前のツールとして広く普及する最終段階です。
私が感じていた「AI疲れ」や、手段が目的化してしまう現象は、まさにこの「幻滅期」のどん底だったんです。だからこそ、ここからの立ち回りが重要になります。
「脱AI」で啓発期へ!私の固定化ハック5選
私は2026.6月ごろから「脱AI」を密かに掲げていました。しかし振り返ってみると、自分の中でルーティンとしてAIを使うところはしっかりAIを使っていたことに気がついたのです。
つまり、私の脱AIとは、AIを完全に捨てていたのではありません。おもちゃのように色々試して遊ぶのをやめ、「現実的な活用方法」として使いこなす「啓発期」のステージに移行していた、という事でした。
あれもこれもAIに投げるのではなく、自分の業務などで一番レバレッジが効く「勝ちパターン」に使い方を固定化する。気がつけば水道や電気のように、自然とAIを使っている状態が理想です。
実践しているAIの使い分け術
参考までに、私が現在ガッチリ固定化しているAIハックの一部をご紹介します。
- 【思考の整理】相談・壁打ち(Claude): 車の買い替えなど、条件が複雑でモヤモヤする思考整理は、推論能力に圧倒的に強いClaudeにお任せ。
- 【紙のデジタル化】紙データの処理(Gemini Notebook): 手入力の苦痛から解放!紙の通帳はスキャンしてPDF化 → Gemini Notebook(旧NotebookLM)でMarkdown化 → Excelへ流し込む。
- 【議事録の自動化】面談記録の作成(Gemini): 顧客との面談はiPhoneのボイスメモで文字起こし → Geminiで綺麗に整形 → Googleドキュメントへ即保存。
- 【記憶の外部化】記憶 of サルベージ(Geminiサイドパネル): 「あの時の面談、何話したっけ?」という脳のメモリの無駄遣いをゼロに。Googleドキュメントのサイドパネルから過去記録を一発検索。
- 【インプットの高速化】専門誌の読解(Gemini Notebook): 『税務通信』などの難解な専門誌は、読み込む前に概要を要約させて全体像を把握し、積読を防止。
・・・脱AIどころか、しっかりAIを使ってますね!!(笑)
まとめ:まずはGoogle Workspaceにデータを集約

生成AIの新機能を手当たり次第に追いかけていると、日々の業務に支障をきたしたり、プライベートの時間が全て生成AIの新情報の収集に消えてしまったりと、まさに本末転倒な結果になっていました。
結局のところ、私がたどり着いた「脱AI」とは、そうやって何でもかんでも新しい情報を追うのをやめ、自分の業務などに一番効く使い方に固定化することだったのです。
私はAIのインフルエンサーになりたいわけではありません。目的はあくまで、日々の業務効率を上げ、本業のレベルを底上げすることです。
今のAIモデルはまだ完璧ではありませんが、今後のさらなる進化に備えて、まずは「データを全てGoogle Workspaceに集約する」。外部アプリとの連携でセキュリティに穴(アタックサーフェス)を空けるリスクを避け、Workspaceという安全な壁の中でAIを動かす。これだけでも、セキュリティを担保しながら高い効率化が期待できます。情報過多な今だからこそ、本当に必要なツールだけを見極めて、ビジネスの土台を強くしていきましょう!
CTA(Call To Action)
「AIを使いたいけど、自社の情報が漏れないか不安…」
「Google Workspaceのセキュリティ設定がこれで合っているのか分からない」
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ミライクラフト税理士事務所 代表税理士 今北 有俊


